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実録アヘン戦争 陳舜臣1971
評価:
陳 舜臣
中央公論新社
¥ 600
(1985-03)
コメント:1971出版の中公新書の文庫版。清は終わってたが林則徐はそのなかではまともだった(けど戦況は虚偽報告)。英は英国議会で僅差でアヘン戦争に踏み切ってる。良心は帝国主義に僅差で負けたんだなあ。衰退中の清内の政治決定プロセスが面白い。改革派はいつも沈没寸前にならな&

アヘン戦争1840-1842の話。 

本書ではの歴代の皇帝の話から始まる「衰世」。清の最盛期、 康熙、雍正、乾隆。最後の乾隆の話はまるで昭和。在位60年だし。最後はバブルだ。
「次の嘉慶帝の治世25年間はひたすらボロかくしに終始した時代といえよう。」失われた25年。あと5年くらいすぐうしなわれそうなどっかの国みたいだ。
そしてその次が道光帝。「嘉慶25年のあと道光帝が即位すると、もう衣服の綻びどころではなく、積年の膿が、肉体のあちこちに吹き上げて来た。」そしてアヘン戦争。


重商主義は今更いってたら馬鹿丸出しであるが、現在日本と同じくそう思ってなかった英国では(多分現在と同じく、アダムスミスは皆知っていたが、理解してなかった)、茶などの輸入超過での銀流出に困り(ついでにアメリカ独立戦争の戦費にも困り。そんなアホな戦争やるからわるいんだが。)、中国にイギリスが売れる唯一の物、アヘンを売って貿易赤字を削減しようとした。そしてそれはうまくいった。
清ではそれまで輸出超過でだぶついていた銀があっというまに流出、枯渇&銀価格暴騰。税金は銀でおさめていたので実質的に重税化。 

清はアヘン禁輸だったが、「禁輸じゃ税金とれかいから解禁して税金とろう。どーせアヘンなんかすってるのは馬鹿ばっかりだから死んでもかまへん!」という主張が、当時の輸入独占団体(だけどアヘン禁輸だと密輸されるからその利益を吸えない。独占だからぼろ儲けのはずなのに、賄賂で利得が消えて息も絶え絶え。)「産」に籠絡された「学」からだされる産学協同。けどこの意見は却下されるから、あるいみ現在の経団連や全労や日教組や全農なんかの後先考えてない衰退決定済既得権者の提案なんか通りまくりのどっかの国より清の方がガバナンスある。

林則徐。こういうまともなヒトはどっかの国では官僚になれたりしない。一人もでてこない。例外ないから、きっとシステム的に日本の官僚システムは科挙に(も)まけてるんだろう。or/and日本人が。(林則徐とか李鴻章くらい優秀なヒトがいてもだめなシステムはだめである。優秀な官僚がもしいたとして、それにまかせれば大丈夫という論理の反例。)彼が指揮を続けても結果アヘン戦争に勝利したりはしなかっただろうが、次に引き継いだやつよりまともだった。しかしどっかの国同様、林則徐はイギリスと戦う前に清の他の官僚とか、衰退に慣れきって節約しか考えられなくなった(まあ、無駄遣いしか考えられないよりは害の小さい行動原理ではある)かわいそうな皇帝(世襲の全権力者というシステムが世界のすべてで事実上滅んだのには理由がある)とかと戦う方が優先課題なんだなあ。戦況の虚偽報告くらいしておかないとますますこの優先してたたかわなければいけない敵を利するだけだしなあ。

というわけで面白かったので、著者のこの本より先にかかれた小説の方も今度読んでみたい。


余談


冒頭で清の最盛期の人口拡大がふれられているが、これは新世界の作物の普及による耕地面積の増加と食料増産のためであったらしい( 農業の発展と人口爆発)。


ということをふまえると、この「衰世」は政治の変化だけが理由ではなく、むしろその人口ピークの関数であることが示唆される。


同じく冒頭でアヘン戦争が日本の天保期にあたることがふれられるが天保期といえば天保の大飢饉1833-1837。


1816の夏のない年から始まる寒冷な時期のできごと。


人口ピークに食料減産が加わると、まあいろいろ政治的な出来事がおこることの傍証。





 
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